2023-01-01から1年間の記事一覧
いや、「本当に減ってるのかよ!」というツッコミはあると思うのですが、減少しているという前提で話を進めると、 しかし21世紀に入ると,境界性パーソナリティ障害(BPD)を外来で見かける機会が急に減ってきました。入院患者数も,減少したと言われていま…
・躁的防衛 健康な発達に必要なことは、ある種の真面目さ、自己について疑いをもつこと、黙想に浸る時間を必要とすること、一時的に希望のない局面に陥りやすいことなどがある。抑うつは潜在的で、人格の中核にあり、ある種の真面目になる能力として表面化す…
モラトリアム(アイデンティティ拡散症候群)とは下記のような精神病理の症状がある。 ①「自分は…である」という社会的自己(アイデンディティ)の選択を回避し、際限なく決着を回避する心理状態に取りつかれる。 ②過剰な自意識にふけり、全能で完全な無限の…
(1) ズルズルベッタリの状況追随主義からの切断 日本の天皇制社会の原理は、人間社会が自然世界と公然と対立せず、国家が家や部落や地方団体と公然と対立せず、公的忠誠が私的心情と公然と対立せず、全体と個が公然と対立せず、その間のケジメがないまま…
ハンによれば、「疲労の本質的な理由は、肯定性の過剰」である。ただ、この肯定性は本来の言葉の意味ではなく、現代世界の攻撃的な基本的特徴として理解されるべきである。可能性が多過ぎることと絶え間なく肯定することは、疲弊させる。現代人は今や自分が…
以上、本論文は、パラノイアの妄想形成の機制において、自分自身の攻撃的な感情を他者に投影して、人の’せいにする’というメカニズムがこれまで強調されてきたが、その逆に、何でも自分の’せいにする’という自責、罪悪感が、被害的関係妄想の核心にあること…
日本で公認されているギャンブルに胴元〈親〉が負けることもあるブックメーカー方式のものが一つもなく(ですよね?)、〈子〉の間で配当金を奪い合うパリミチュエル方式のものばかりであるのに、ギャンブラーである〈子〉たちは何の文句も言わずに従ってい…
Erikson(1959)は、境界例の人が自身の “ 同一性 ” が不確実な状態に陥ると「自我は、感 覚上の伴侶であると同時に、自己の連続的な “ 同一性 ” の保証人である他者との融合のなかで、 性的、情愛的な感覚に自分の身を委ねる柔軟な能力を喪失し突発的な虚脱…
出典不明 ロシア人の日本人分析 ・外国の批判に傷つけられやすい国民性。外国人からの風評に過敏に反応し、動揺しやすい。 ・諸外国を一つの「外」に見立て、また常に1国VS1国で見る。海外の国々を「ひとつ」に 単純化するため、互いが互いに対立する複数…
死を回避し排泄物のうちに不滅の生命力を託そうとするこの願望が、 〈死の欲動〉に支配された〈生の欲動〉という神経症を生み出すのである。「死を受容しえないということは、死が、あらゆる正常な動物にとって生であると同時に死でもあるという現実から、皮…
極度にナルシシスティックな集団は、自己と同一視できる指導者を強く求める。集団はそのナルシシズムを投影し、指導者は称賛される。強力な指導者に服従する行為――これは深層心理では共生と同一視される行為である――によって、個人のナルシシズムが指導者に…
❝もし「憧れ」から理想化の距離が失われたとしたら、憧れは純粋の羨望へと変化し、その関係は崩壊の危機に瀕する。❞憧れの病理-いわゆる「境界例症例」を巡って 鈴木國文https://t.co/FJTAkus811近頃、「憧れ」が「純粋の羨望へと変化し」た末に起きたように…
養子になった子供は、愛されるだけでは不十分なことも多く、憎まれていることを実感した後でしか愛されていると信じることができないとウィニコットはいいます。 苦しみを深く味わった子供は、拒絶されたり無視されたり、捨てられた過去の投影があり、憎悪と…
しかし、これらは単に自己評価の低さや羞恥心として説明がつくものではなく、彼らの感覚はいくら取り繕ってもそれを拭うことができないような、自己の存在に深く根付いた違和感であると考えられる。T さんと E さんの「変人」という言葉や、筆者が面接を行っ…
こうしてみるとオクノフ ォリックな世界とは、いくつかの対象と、対象と対象とを 隔てる恐ろしい空っぽな空間とでできている世界である。 オクノフィル(オクノフォリックな人)の人生とは、対象から対 象へと渡り歩く人生であり、渡る中途の空っぽな空間の…
が今日わかった。 生徒達に対して、 「みんな~、ぼくは堅い事を言う物分かりの悪いオトナじゃありませんよ~」 みたいな顔をして、生徒のウケを狙いたがる「物分かりのいい教師」のアレだ。
ラッシュは, 確かに現在のアメリカ経済のテクノロジーは,基本的な生活必需品を十分にいきわたらせ, そして今や広告によって消費者の欲望をかきたて始めるところまで来たが, そこに生まれた消費文化は,物質に支配された文化, あるいは物質主義ではないという…
鈴木茂は、安永論文が書かれてからほぼ20年が経過した現在、精神医学の世界では境界例概念は退潮し、そのかわりに「スキソイド・自己愛・心的外傷・人格の多重化・間主体性といった諸テーマ」が浮かび上がっているという。しかし、これは安永の議論の価値を…
自己の理想化は、理想的な対象とその属性の万能感的な投影同一化と取り入れ同一化によって維持される。このやり方で、外的な対象や外界の価値あるものは、全て自分の一部か、自分によって万能感的にコントロールされるものであると感じる。 in and out progr…
という見方ができるのでは 理想化転移の対象としてワーグナーを求めていたとかね
ナルシシズムの話になると心理的な面ばかり注目されるわけだけど、ナルシシズムが防衛のためにあるとすると、幼少期に虚弱体質だったりして体格的に劣る人(例えば三島由紀夫など)の方がナルシシズムの病理に陥りやすいということはないのだろうか?
・消極的で怠惰、他力本願、いい人が来るのを待っている・他罰的で責任転嫁が得意・理想が高く嫉妬深いがなにも努力しない・勘違いが激しく、自己愛的・本人が自覚している以上に醜い容姿と人格・女らしさも男らしさもなく、性的魅力も人間的魅力もない・運…
とりあえずメモです 有島武郎は、「私の小さな愛の経験」に基づいて「惜しみなく愛は奪う」というエッセーを書いている。彼はこの中で、「愛とは与えるものではなく奪うものだ」という事実を強調し、この主張をふくらませて、「(人間は)絶えず外界を愛で同…
とりあえずメモです 有島武郎は、「私の小さな愛の経験」に基づいて「惜しみなく愛は奪う」というエッセーを書いている。彼はこの中で、「愛とは与えるものではなく奪うものだ」という事実を強調し、この主張をふくらませて、「(人間は)絶えず外界を愛で同…
① 自己概念が非常に肥大しているが,他者から愛され賞賛されたい欲求も過剰である。劣等感を示す者においても, ときどき自己が偉大 ・全能であるという感情や空想が現れる。 ②情緒が分化しておらず,喪失した対象への思慕と悲しみの感情が欠けている。他者に捨てら…