2023-12-01から1ヶ月間の記事一覧

「支配感覚の回復」としてのRPG(ロールプレイングゲーム)

大事になるのが、遊び、のもつ意義である。この年齢での遊びは、支配感覚の回復という幼児的な様式を表している。子どもが自由にできるオモチャの世界は、子どもたちが作り上げた港であり、自分の自我を修復する必要があるときにはこの港に戻る。オモチャの…

太宰治「春の盗賊」、クリストファー・ボラス『対象の影』第10章「虚言者」

次に物語る一篇も、これはフィクションである。私は、昨夜どろぼうに見舞われた。そうして、それは嘘であります。全部、嘘であります。そう断らなければならぬ私のばかばかしさ。ひとりで、くすくす笑っちゃった。 図書カード:春の盗賊 嘘を通じてしかパー…

雑草・刈り草液肥の作り方

ネタ元 https://www.motherearthnews.com/organic-gardening/gardening-techniques/homemade-fertilizer-tea-recipes-zm0z11zkon/ https://www.motherearthnews.com/organic-gardening/gardening-techniques/liquid-fertilizers-zm0z11zhun/ ・バケツにバケ…

人の尿を20倍に薄めたものは液体肥料として使える

ネタ元 Free, Homemade Liquid Fertilizers https://www.motherearthnews.com/organic-gardening/gardening-techniques/liquid-fertilizers-zm0z11zhun/ DeepL翻訳 ブリントンは人間の尿も研究した。尿は草や糞尿や海藻のお茶よりもはるかに濃縮されており、…

ニーチェ、幼児的な全能感の開放による自我構造の崩壊→発狂

もう一つ,「 自己啓発セミナーの危険性」論文を紹介しておこう。この論文が「主体の他者依存性」概念のもつ批判力を表現しているからである。自己啓発セミナーは,親との関係で獲得し内面化した道徳的禁止や理想が心理的問題を生み出していると考える。だから…

森鴎外 肛門性格

こうもん‐せいかく【肛門性格】 〘名〙 精神分析で、性本能の発達の第二段階である肛門期に固着することによって生じる性格の類型。吝嗇(りんしょく)、気強さ、几帳面、潔癖がその特色で、強い場合には退嬰(たいえい)的、敵意的になるといわれる。 肛門性格(…

蟹嫌いの三島由紀夫と海老・蟹嫌いのサルトル 🦀🦐😱

サルトルのエビ・カニ嫌いは有名である。彼は甲殻類を、この世のものならぬ「別世界のも の」「別の宇宙から盗んできたのだ」と言っている。 ジャン=ポール・サルトルに関する病跡学的試論 https://www.jstage.jst.go.jp/article/shukulib/40/0/40_KJ000071…

三島由紀夫「しかし肉体には、機械と同じように、衰亡という宿命がある。私はこの宿命を容認しない。」 DSM-IV「自己愛性人格障害をもつ人は、加齢とともに避けられない肉体的、職業的限界の出現に適応することが特に困難である」

DSM-IV-TR[14]は「自己愛性人格障害をもつ人は、加齢とともに避けられない肉体的、職業的限界の出現に適応することが特に困難である」としている。DSM流には、三島由紀夫は加齢とともに避けられない肉体的限界の出現に適応できなかった、と言える。 いや、適…

境界例(境界人?)っぽいものアレコレ

境界例っぽい(と個人的に思う)もの(人、作品など)アレコレ (根拠は示さず…) J・D・サリンジャー カート・ヴォネガット 太宰治 ヘルマン・ヘッセ グノーシス主義 カタリ派 『地下室の手記』 『タクシードライバー』 華倫変 山田花子(漫画家) 『少女椿…

「『丸山眞男』をひっぱたきたい」赤木智弘さんに見るコミュニタス(コムニタス)への願望

イニシエーションにおける善性を求める欲望の発動は,そのひとつの現れとして,V・夕一ナーのいうコミュニタスを成立させる.コミュニタスとは,身分や地位の分化をともなう社会構造の次元を超えて,諸個人が全人格的に対時する,自由で平等な人間関係のこと…

『人間失格』の主人公・葉蔵の「世間というのは、君じゃないか」と、ひろゆき「それってあなたの感想ですよね?」の類似性

「しかし、お前の、女道楽もこのへんでよすんだね。これ以上は、世間が、ゆるさないからな」 世間とは、いったい、何の事でしょう。人間の複数でしょうか。どこに、その世間というものの実体があるのでしょう。けれども、何しろ、強く、きびしく、こわいもの…

森鴎外『ヰタ・セクスアリス』 自己弁護することを自己弁護する

衒学げんがくなんという語もまだ流行はやらなかったが、流行っていたらこの場合に使われたのだろう。その外、自己弁護だなんぞという罪名もまだ無かった。僕はどんな芸術品でも、自己弁護でないものは無いように思う。それは人生が自己弁護であるからである…

中島敦の病跡?

ともかくも、自分は周圍の健康な人々と同じでない。勿論、矜恃を以ていふのではない。その反對だ。不安と焦躁とを以ていふのである。ものの感じ方、心の向ひ方が、どうも違ふ。みんなは現實の中に生きてゐる。俺はさうぢやない。かへるの卵のやうに寒天の中…

動物虐待の心理学・精神分析

(『NCIS:~ネイビー犯罪捜査班 シーズン18 』「第10話 番犬」) 関係ありそうな引用の羅列 犯罪において、加害者は加虐-被虐的関係を下敷きとして加虐的部分に同一化する。加害者自身が無意識に憎む自己の部分は、犠牲者に投影され攻撃される。殺人=対象…

ラカン派界隈

症状の一般理論以降、ラカンは症状が持つ「象徴的意味の側面(症状の意味)」より「現実的享楽の側面(症状の根)」を重視する。精神分析がかなり進んでも人が症状を手放そうとしない理由は症状が持つ「現実的享楽の側面(症状の根)」に他ならない。 http:/…

植松聖 「融和された自己を維持するために周囲の人々からの特異的な応答を必要とする」自己愛性パーソナリティー障害の人

Kohut(1971、1977、1984)は、自己愛パーソナリティ障害の人は、融和された自己 cohesive selfを維持するために、周囲の人々からの特異的な応答を必要とする段階で発達停止 している、すなわち葛藤ではなく欠損が原点にある、と考えている。彼らは、これら…