2019-01-01から1年間の記事一覧

カルトとオタク

↓「カルトの見分け方」だそうですが 1.真理はその組織に占有されており、その組織を通してのみ知ることができると主張する。2.組織を通して与えられた情報や考え方に対しては、疑ってはならない3.自分の頭で考えることをしないように指導する4.世界…

樫村愛子「映画表現に見る現代社会の危機--ノワールとポストコロニアル(2)」よりメモ

『キッズ・リターン』以降、 北野武が創造する空間は、「移行空間」へと変わる。いきなり新しい対象や世界を構成することは、日本の文化や社会の中に「大文字の他者」および象徴的世界が不在であり不可能ゆえ、移行空間を設立するのである。『HANA-BI』の同…

「オタクたちには攻撃性―能動性はそれ自体外傷的なものとなる。」

↑樫村愛子「『エヴァンゲリオン』の文化分析」よりメモ

倒錯者としての新自由主義者

例によっていい加減な思いつきなんですが… 神経症者にとって「去勢」は「真理の時宜」であり、それ(真理≒去勢以前の享楽)は常に「今ここ」を逃れ、いつも別の所にあるか、早すぎるか遅すぎるかである。しかし倒錯者において「去勢」は「真理の地点」である。…

斎藤貴男『平成とは何だったのか 「アメリカの属州」化の完遂』

平成とは何だったのか [ 斎藤貴男 ]ジャンル: 本・雑誌・コミック > 人文・地歴・哲学・社会 > 歴史 > 日本史ショップ: 楽天ブックス価格: 1,620円 無責任の体系・立場主義 私はその話を聞きながら、梅田事件のときの刑事課長の話を思い出していました。梅田…

中井久夫『私の日本語雑記』

ところで、家庭内の夫婦の会話や圧倒的上位の人の目下への日本語には聞くに堪えないものがしばしばある。日本人の言葉は自分の手のうちに入った弱者には別人のように乱暴で過酷になる嫌いがある。「聴き手としての世間」 がいないところだからだろうか。とす…

安岡章太郎『文士の友情』

繰り返して言うが、吉行や私たちにとって、戦争は特殊な時代ではなかった。というより“戦後”は戦時中に準備されていたものだ。例えば戦後民主主義といわれるものは、アメリカ占領軍によって与えられたものに違いない、しかし民主主義の根にある平等観は、何…

「加速主義」とやらを環境問題に応用すると

ガンガン自然破壊をすることによって人類の滅亡or激減or反省を促し、自然を回復させる、という考え方。

「ペニス羨望」についてのメモ

McWilliams(1994)によれば、ペニス羨望という Freud, S の概念は、フェミニストからはしばしば批判されるが、実際は Freud, S が家父長制に負のイメージを持っていたために、ペニス羨望を解釈することで、男性の方が何も実際により優れているわけではない…

「まずは多数派の意見について行きます!」……N国代表が体現する時代精神

N国・立花代表のこれまでの発言のなかで私が感心したのは、「NHK打倒」という党是以外の自らの政治姿勢についてに聞かれて、「まずは多数派の意見について行きます!」と答えたというものである。なるほど、この立花の発言は「時代精神」を見事に体現してお…

芝伸太郎『日本人という鬱病』

シュルテは「自分の治療した鬱病患者の大半(九〇パーセント近く)が(健康時のみならず)病相期においても本質的には宗教に対して無関心であった」と述べている。さらに、彼は「元来それなりの宗教心を持っていた者でさえ、病相期にはその関心を失うような…

ラカン=パラノイア説

ここに書いてあること、ひいてはラカンには、傾聴に値するものがあります。それは確かに値打ちのあるものです。 値打ちがありすぎるのが危険なところです。 まず、彼の話を聞きすぎないこと。それから、最後まで聞くこと。 そのためには、「話半分」で聞き流…

「不気味なもの」としてのゾンビ

・不気味なもの=慣れ親しんだものが抑圧された後に回帰してきたもの。byフロイト ・土葬(抑圧)された後に蘇る(回帰)ゾンビ ・食欲と攻撃欲動だけで動いているゾンビ=乳児期の我々? ・生きている人間を見つけると噛みつき半死者の仲間入りをさせるゾン…

「原子化した個人」でいっぱいのインターネット

私化した個人は、原子化した個人と似ている(政治的に無関心である)が、前者では、関心が私的な事柄に局限される。後者では、浮動的である。前者は社会的実践からの隠遁であり、後者は逃走的である。この隠遁性向は、社会制度の官僚制化の発展に対応する。…

何が起これば安倍内閣の支持率が下がるのか

ルッキズム・外見至上主義の現代日本なので、安倍晋三の容姿が加齢で劣化すればかなり下がるのでは?(マジで)

【メモ】日本人の模倣欲は異常

今村仁司「排除の構造―力の一般経済序説」から摸倣欲望は、社会の危機的状態のなかでその本然の姿をあらわしてくる。摸倣欲望の発動のためには、自尊心が「傷つけられる」という条件が必要である。摸倣欲望とヴァルネラビリティ(可傷性・暴力誘発性・傷つき…

【メモ】ニーチェはキリスト教を群衆の宗教と断定し、これを貴族の宗教、少数派の宗教としてのディオニュソス教と対立させていますが、

◆ニーチェはキリスト教を群衆の宗教と断定し、これを貴族の宗教、少数派の宗教としてのディオニュソス教と対立させていますが、このときほど彼が間違いを犯していることはありません。事態はまさに逆なのであって、ディオニュソス教こそは群衆のものであり、…

三種の神器とコフートの3つの自己対象転移

・剣→理想化転移 ・鏡→鏡転移 ・勾玉→双子転移 上から、父、母、子、に対応しますかね。。

創造性なき日本(おおげさ)

衝撃的だな。 pic.twitter.com/JxTBaNe9ja — 舞田敏彦 (@tmaita77) February 12, 2019 創造性や冒険心をとりもどすために日本は福祉国家を外して、自由主義が台頭したのに、ぎゃくに経営者や企業に都合のよい非正規や賃下げしかおこらず、若者はますます萎縮…

それなんて天皇制?

シーガルは、精神病にみられる具体的な志向について検討している。 正常な発達での象徴は、乳児の能力が自己と対象の差異を認識し、これらの間の橋渡しをしようとして徐々に高まるために生じると提唱した。この自己と対象の分離の認識には、分離不安を処理す…

山本夏彦の「マクリ派」「ダメ派」とフロイト

↓山本夏彦『ダメの人』の紹介文。 ひたすら婦人のスカートをまくって生涯を終えるマクリ派と、いくらまくってもダメ也と観ずるダメ派。 これってフロイトの フェティッシュとは女性(母親)のファルスの代替物である。男の子はこの女性のファルスの存在を信…

コンタルド・カリガリス『妄想はなぜ必要か』

妄想はなぜ必要か―ラカン派の精神病臨床 作者: コンタルドカリガリス,Contardo Calligaris,小出浩之,西尾彰泰 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 2008/03/25 メディア: 単行本 購入: 2人 クリック: 34回 この商品を含むブログ (10件) を見る 倒錯者のように…