モラトリアム・アイデンティティ拡散症候群としての陰謀論者

モラトリアム(アイデンティティ拡散症候群)とは下記のような精神病理の症状がある。  

①「自分は…である」という社会的自己(アイデンディティ)の選択を回避し、際限なく決着を回避する心理状態に取りつかれる。

②過剰な自意識にふけり、全能で完全な無限の自分を夢見るので、有限で相対的なすべての現実が自分にはふさわしいものとは思えなくなってしまう。

③すべてが一時的、暫定的なものとしてしか体験できない。

④時間的な見通しを見失い、生活全体の緩慢化や無気力化を来たす。

⑤人と人の密接な関わりを避ける。

⑥いかなる組織にも帰属することを恐れる。

⑦既存社会に呑み込まれることへの不安が大きい。

モラトリアム・アパシー(無気力) | 美容整心メンタルクリニック|千代田区の心療内科

ある種の「陰謀論」というものは(「陰謀論」がすべて間違いだと言いたいわけではないです…)、ある事象に対して、世の多数派・「普通の人」がするのと同じようなものの見方(解釈)をすることに、「既存社会に呑み込まれる」ような「不安」を感じる人(モラトリアム人間?)が、無理矢理にでも自己独自の、あるいは少数派に属するヒネくれたものの見方(解釈)をしようとする結果生まれるものではないだろうか?