三島由紀夫「しかし肉体には、機械と同じように、衰亡という宿命がある。私はこの宿命を容認しない。」 DSM-IV「自己愛性人格障害をもつ人は、加齢とともに避けられない肉体的、職業的限界の出現に適応することが特に困難である」

DSM-IV-TR[14]は「自己愛性人格障害をもつ人は、加齢とともに避けられない肉体
的、職業的限界の出現に適応することが特に困難である」としている。DSM流には、三
島由紀夫は加齢とともに避けられない肉体的限界の出現に適応できなかった、と言える。 いや、適応する気が皆目なかった、と言うほうが正しいか。 

https://www.jstage.jst.go.jp/article/shukulib/41/41/41_35/_pdf/-char/ja

 

私の肉体はいはば私のマイ・カーだつた。この河は、マイ・カーのさまざまなドライヴへ私を誘ひ、今まで見なかつた景色が私の体験を富ませた。しかし肉体には、機械と同じやうに、衰亡といふ宿命がある。私はこの宿命を容認しない。それは自然を容認しないのと同じことで、私の肉体はもつとも危険な道を歩かされてゐるのである。  三島由紀夫「無題(『三島由紀夫展』案内文 肉体の河)」

 

いま、「老化が治療できる時代が来る!」と一部で言われていますが、もし実現したら現代人の自己愛的傾向は止め処がなくなっていくでしょう・・・。