本田透『萌える男』、ハインツ・コフート『自己の分析』

それぞれ、本そのものからの引用ではなく・・・

※太字強調は引用者によるもの

 

萌える男

この本では、オタクはルサンチマンのかたまりであり、萌えアニメをあてがっておかないといつ暴発するかわからない犯罪者予備軍であると断じている。 白馬に乗ったお姫様をいつまでも待っているお花畑の住人であるとも言って いる。「神」を探し求めていて、もし10年前に生まれていたらオウム真理教 か何かに入信していただろう。自我を確立することができず、誰かに頼ることでしか自分の存在を肯定することができないにもかかわらず、その「誰か」 を現実に見つけることができない人間だというのも、鋭い分析である。

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『自己の分析』

「そのような人々は、彼らが切望してやまない理想化された自己-対象に無意識的に固着しており、また十分に理想化された超自我を欠いているので、外在する全能の人物を永久に求めつづけ、彼らの支持と承認から力を得ようとする(77頁)。
 要するに、自己愛の固着は、超自我ができあがる以前、エディプス期以前にできあがる。それについては、親の固着の問題が大きくて、幼児が得ている母親との一体感から解放される以前に、親の不在や親の喪失が生じてその代替が効かない場合、母親との一体感を得ているときに理想化されていた自己-対象への自己愛の備給から足抜けできなくなる。そういう場合は、超自我(理想)が形成されないから、その代わりにそれを体現する人物が求められることになると。

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