オブローモフ主義とは何か?―他一編 (岩波文庫 赤 610-1)
- 作者: ドブロリューボフ,金子幸彦
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1975/04/16
- メディア: 文庫
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オブローモフ的性格のおもな特徴は何か? それは地上に生起するすべてのものにたいする無関心から生まれる、完全なる無気力にある。この無関心は彼の外面的な立場に起因するものでもあり、また彼の知的、精神的発達の状態に起因するものでもある。
(P19)
オブローモフはなぜ無気力になったか
小さいときから彼には物をもってきたり、世話をしたりする人間がついている。おかげで彼は不精者たることに慣れている。そこでしばしば意志に反してさえ、無為に時をすごし。遊惰に日を送るのである。
(P20)
ニートは働こうと思えば働けるのか問題
読者もまた彼がこれによってただ仕事をまぬかれようと欲し、そして何も知らないということによって自分の怠惰をかくそうと努めているのだと考えるであろうか? いな、彼は本当に何も知らないし、何もできない。まともな仕事には実際に何一つとりかかることができないのだ。
(P30)
No Surprises
一般にオブローモフ主義者たちは何ものをも要求されることのない、田園詩的な、動きのない幸福に心をひかれるのである。つまり「自分を楽しむことさ、それだけさ」……というのである。
(P40)
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[PDF]生徒指導が極めて困難な事例の研究 - 富山国際大学