「抑うつ反応を体験出来ないことが自己愛パーソナリティの基本的な特徴である」

自己愛パーソナリティの主な特徴は,誇大性grandiosityや極端な自己中心性にあり,優越感と劣等感が互いに影響し合わずに共存している.他者の賞賛と是認を得るのにとても熱心で,他者を心要とするのに, 人を利用し搾取するだけで,本当に他者に依存できない.所有しないものを他入が持っていたり,単に生活を楽しんでいると思えるだけの人々にまで激しい羨望envyを抱きやすい.他者への共感や思い遣りを欠くばかりか,感情は浅薄でその分化度も低い.彼らには心からの悲しみや悲哀というものがない.一見抑うつかと思われるものは,しばしば怒りや憤慨として現れる.抑うつ反応を体験出来ないことが自己愛パーソナリティの基本的な特徴である

自己愛パーソナリティの1症例

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jkmu1956/42/3/42_215/_pdf